Branding

水素焙煎コーヒーの社会浸透を見据えたブランディング。

「2040年までにカーボンニュートラルの実現」という目標達成のため、コーヒーの水素焙煎に挑むUCCグループ。水素焙煎という先進技術、水素焙煎コーヒーという画期的な商品の価値をいかに伝え、社会に浸透させるか。提供価値の抽出から、クリエイティブ開発、発売に至るブランディングプロセスを紹介します。

  • CLIENT:UCC GROUP
  • Category:BRANDING/ART DIRECTION/GRAPHIC/LOGO/PACKAGE/WEB

BACKGROUND

カーボンニュートラルの実現に向けて

気候変動でコーヒーの生育環境も多大な影響を受けている中、UCCグループは「2040年までにカーボンニュートラルの実現」という目標に向け、温室効果ガスの削減対応を推進。おいしいコーヒーに欠かせない「焙煎」 工程に着目し、カーボンニュートラルへの取り組みの一環として、燃焼時にCO2を排出しない水素を熱源とした焙煎への挑戦を始めました。生産部門、研究開発部門が中心となり、焙煎、試飲、機器分析をくり返し、水素焙煎ならではのおいしさを創り出すことに成功。本格的な量産と発売を前に、水素焙煎コーヒー自体のブランディングに乗り出しました。

CORE VALUE

伝えるべき価値はこのコーヒーのおいしさ

私たちDynamite Brothers Syndicateは、世界のコーヒー産業の現状や水素の利活用事情から、水素焙煎コーヒーの普及とマーケット拡大に向けた事業戦略とロードマップ、さらには焙煎機のメカニズムや風味の特徴までインプット。「水素焙煎コーヒーといえばUCC」というイメージが定着するコミュニケーションを目指しました。そのために、水素焙煎コーヒーの提供価値として何を打ち出すべきか、UCCと協議。カーボンニュートラルの取り組みではあるものの、環境配慮ばかりを語るのではなく、水素焙煎コーヒーならではのおいしさの伝達を重視することが、将来的な普及・拡大につながるという意見で一致しました。

KEY VISUAL

水素焙煎が広がっていく未来を描く

パッケージやWeb、プロモーションツールなどに展開するキービジュアル。その開発にあたり意識したのは、取引先企業がサステナビリティ発信のために使いたくなりコラボレーションもイメージできること、UCCが販売しやすくグループ会社も使いやすいこと、そして消費者にも価値が伝わること。そこで、水素焙煎が社会に浸透し広がっていく未来を描き、ポジティブな印象を与えるキービジュアルを開発しました。

CREATIVE GUIDELINE

浸透させていくための手段として

ロゴやキービジュアルに限らず、CO2削減効果を伝えるインフォグラフィックスや、テイスト、テクノロジーといったカテゴリー別のアイキャッチも、クリエイティブガイドラインで詳細に規定。単純なレギュレーションとは異なり、水素焙煎コーヒーとのコラボレーションフォーマットも作成し、取引先企業が導入後の活用や展開を具体的に想像しインスピレーションを得るようなガイドラインに。水素焙煎コーヒーのイメージの一貫性と、取引先企業にとっての汎用性を両立させました。

PACKAGE DESIGN

共通デザインでプロジェクトに一体感を

第1弾商品「UCC 水素焙煎コーヒー エチオピア G1 イルガチェフェ地方産 ワンドリップコーヒー 12g」のパッケージをデザイン。キービジュアルをパッケージにも採用し、オンラインとオフライン、Webなど幅広いプロモーションとの一体感を生みました。

DIGITAL COMMUNICATION & PR

興味に応えながら購入を後押し

水素焙煎コーヒーの基礎知識や最新情報を発信するスペシャルページでは、水素焙煎コーヒーの魅力を網羅し、購入への導線も確保。情報番組に取り上げられた影響も受け、先行予約販売開始後、UCC公式オンラインストアでランキング第1位を獲得しました。
UCCは2025年4月に世界で初めて※大型水素焙煎機で水素焙煎コーヒーの量産を開始。Dynamite Brothers Syndicateは、長期的に水素焙煎コーヒーの普及・拡大をサポートしていきます。

※UCC調べ ※水素熱源に対応するかたちで焙煎機そのものを独自に設計・開発し、継続的に水素焙煎コーヒーを生産・販売 ※年間キャパシティ3,000トン以上 ※現在はパイロット型の小型水素焙煎機で焙煎しています

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