クリスマスといえば、どんなイメージがありますか?
きらきら光るイルミネーション、街に流れる定番ソング、サンタクロース、プレゼント交換、クリスマスディナー……。日本で暮らしていると「クリスマス=華やかでロマンチックな冬のイベント」というイメージが強いかもしれません。
でも世界に目を向けると、クリスマスの風景は思っている以上に多種多様。宗教的な意味合いが色濃く残る国もあれば、家族の絆を再確認する静かな時間として過ごす地域もあり、街全体がフェスティバルのように盛り上がる国もあります。
そして中には、「これほんとにクリスマスの話?」と思ってしまうような、驚きの風習を持つ国もあるらしい。
今回はそんな“ちょっと不思議でユニークなクリスマス文化”を紹介します。
あなたが知っているクリスマスのイメージが、少しだけ広がるかもしれません。
イタリアではサンタクロースではなく、 1月6日 にやって来る、“ベファーナ”と呼ばれる魔女がプレゼントを届けにくるのだとか。
ベファーナはホウキに乗ったおばあさんの姿で、煙突から家の中に入ってくると言われています。良い子にはお菓子、悪い子には“炭”を置いていく、という少しシュールな習慣も有名。「炭」といっても、今は真っ黒の砂糖菓子に進化していて、それを楽しみに待つ子も多いそう。
この習慣は、キリスト生誕を祝う “公現祭” に由来します。街ではベファーナに扮したおばあさんが歩き回り、子どもたちにキャンディーを配るなど、クリスマス後の小さなフェスティバルのような雰囲気になります。
サンタではなく“魔女がお菓子を配る”というのは想像をしたことがありませんでした。

フィンランドには、サンタクロースが住んでいるラップランドという村がありますが、フィンランドでは クリスマスイブに墓地を訪れる という習慣があるそうです。
日本のお盆やお彼岸のように先祖を弔う意味合いがあり、家族や大切な人のお墓にキャンドルを灯し、静かに祈りを捧げます。
冬のフィンランドは昼間でも薄暗く、雪が降り積もることが多い国。その真っ白な景色の中、無数のキャンドルが灯される墓地はとても幻想的な“クリスマスの景色”として知られているそう。
最近では、燃え残ったロウをリサイクルして新しいキャンドルを作る動きも広がっていて、クリスマスがただの祝祭ではなく、持続可能性と優しさを含んだ祈りの時間として守られているのも素敵です。

南米ベネズエラの首都カラカスでは、クリスマスの朝にローラースケートで教会へ向かうという習慣があるそうです。
非常に人気のある伝統で、市が一部の道路を封鎖しスケート専用ルートが作られることも。
子どもも大人もスケートを履いて滑りながらミサに向かうという、大人になってもワクワクしてしまうような光景が見られます。
この習慣が始まった理由には諸説ありますが、暑いベネズエラの気候では冬のスポーツを楽しめないため、「少し冬らしさを味わうためにスケート文化が根付いた」とも言われています。宗教行事でありながら、どこか遊び心にあふれたスタイルが“ラテンらしさ”を感じさせてくれます。
教会に到着すると、そこには温かいチョコラテや伝統料理“ハヤカ”が待っていて、スケートの後にほっと一息つけるのも魅力の一つ。
朝の街を滑るというダイナミックさと、家族で過ごす素朴な時間が同居する、不思議で魅力的なクリスマスです。

イタリアの魔女ベファーナ、フィンランドの静かな墓地の灯り、ベネズエラのローラースケート。
どの習慣も、地域によってクリスマスの捉え方や価値観がしっかりと反映されていて、面白かったです。
世界にはまだまだわたしたちが知らないクリスマスがありそうです。
岡田有加
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インハウスデザイナーとして経験を積み、20年に入社。「デザインの力でより良いコミュニケーションを」をモットーに、グラフィックデザインとデジタルマーケティングの知見を活かしたPR活動を行なっている。