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【イベントレポート】山本山の新ブランド「YMY」発表会。創業336年の老舗がこの時代に届けるものとは?

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2026.4.3

ダイナマイトがブランドディレクション

山本山といえば、「上から読んでも山本山、下から読んでも山本山」のフレーズを思い出す方も多いのではないでしょうか。1690年(元禄3年)、東京・日本橋に創業して以来、お茶と海苔の新しい価値を提供し続けてきました。

そんな山本山が、2026年3月、“玉露ウェルネス”をテーマにした新ブランド「YMY(ワイエムワイ)」をローンチ。玉川髙島屋S.C.にオープンする旗艦店「YMY GYOKURO TEAROOM」にて、3月27日に新ブランド発表会が行われました。

Dynamite Brothers Syndicateはプロジェクトの立ち上げから参画し、商品開発から、パッケージや店舗のデザイン、今回の発表会やSNSなどのプロモーションまで、YMYをトータルディレクションしています。

発表会には、山本山 十一代目当主 山本奈未社長、玉露ハーブティーのティーブレンダーを務める桜井焙茶研究所代表の櫻井真也さん、ゲストに女優の高梨臨さんが登壇。試飲会も開かれ、シグネチャーアイテムである玉露ハーブティーを実際に味わうことができました。

 

336年の歴史と、玉露という発明品

山本山は、「おいしいお茶を多くの人に味わっていただきたい」という初代の想いから始まった茶商です。当時は薬のような存在だったお茶をおいしく仕立て、京都・宇治から江戸へ届けたのが山本山の原点。そして1835年(天保6年)、六代目当主 山本嘉兵衛が「玉露」を発明しました。

「一滴一滴が玉のように丸く輝く雫のようだということから『玉の露』、玉露という名前がつけられたそうです」と山本社長。天皇に献上されるほど高貴なお茶として知られるようになった玉露ですが、その魅力がまだ十分に伝わっていないことも新ブランド立ち上げのきっかけのひとつだといいます。

玉露ウェルネスブランド「YMY」とは?

 

店舗のアートや商品パッケージには、アメリカ出身のアーティスト・Michelle Armasさんによるアートを採用。お茶だけでなく、玉露を使った玉露キャンディや玉露チョコなど、日常にそっと寄り添うアイテムも揃っています。

 

山本山は創業以来、「その時代に合ったお茶の楽しみ方」を届けてきました。日々時間に追われ、ストレスが絶えない現代は、自分をいたわる時間を持つことの大切さが改めて見直されています。そんな時代の空気を受け、十一代目当主である山本社長が着目したのが、玉露の新たな可能性でした。

玉露に含まれるテアニンにはリラックス効果、カフェインには適度な覚醒効果、カテキンには抗酸化作用があるといわれ、気分を上げることも落ち着かせることもできる飲みものです。そこにハーブを合わせることで、香りとともに心身をいたわる時間が生まれます。「江戸時代の発明を、令和の現代のセルフケアへ」——それがYMYの掲げる「玉露ウェルネス」というコンセプトの核心です。

玉露ハーブティー5種をすべて試飲

 

お茶にはそれぞれに“気分”を表す名前がついていて、今の自分に合うものを選べるのが特徴。色鮮やかなパッケージを前に、まるで香水やコスメを選ぶようなワクワク感があります。

 

YMYのシグネチャーアイテム「玉露ハーブティー」とは一体どのようなお茶なのでしょうか。実際に全5種類を飲んでみました。

HAJIMARU -AWAKE-   

玉露・陳皮・柚子・スペアミント

柑橘の爽やかな香りがすっと鼻に抜ける、リフレッシュにぴったりの一杯。玉露の旨みがアクセントになっていて、後口はきりっと爽やかです。朝の気持ちの切り替えや、一日のはじまりに手を伸ばしたくなります。

TOTONOU -BALANCE-   

玉露・ローズヒップ・ローズレッド・柿の葉・ルイボス

ローズの華やかな香りに玉露の甘みが重なり、「整う」という感覚がそのまま香りになったような一杯。飲み終わった後に

静かに落ち着く余韻があります。茶葉の中に花びらが入っている見た目も可愛く、癒されます。

MUKIAU -FOCUS-   

玉露・カモミール・ショウガ・レモングラス

カモミールのやさしい甘みにショウガの風味が加わった一杯。玉露を合わせることで旨みが増し、スパイシーながらも飲みやすく感じます。仕事や作業のお供にしたくなる、落ち着いた味わいです。

YASURAGU -RESTORE-   

玉露・紅玉・いちじく・ラベンダー

個人的に一番驚いた組み合わせがこちら。山本社長も「いちじくと玉露の組み合わせは衝撃だった」とコメントしているように、飲んでみると甘みと渋みのバランスが絶妙で、ラベンダーの香りが後からふわっと広がります。夜の自分時間にゆっくり味わいたい一杯です。

SUSUMU -RESET-   

玉露・クロモジ・レモン・ハイビスカス・レモンバーベナ

レモン系のグリーンハーブが玉露の甘みをきりっと引き締めた、前向きな気持ちにさせてくれる一杯。余韻には森の中にいるような清涼感が残りました。冷たく冷やしてごくごく飲みたくなるような爽やかさが印象的です。

 

5種類に共通して感じたのは、「玉露がちゃんとわかる」ということ。ハーブの香りや個性が豊かに立ちながら、玉露の旨みが骨格としてしっかり残っています。玉露ハーブティーを試してみたい方には、5種類が1袋ずつセットになった「エントリーキット」がおすすめ。その日の気分で選ぶ楽しさごとプレゼントできるギフトとしても喜ばれそう。

玉露の旨みと香りを引き出す設計

この「玉露ハーブティー」のブレンドを手がけたのが、桜井焙茶研究所代表の櫻井真也さん。最初に考えたのは、「玉露の旨みをどう活かすか」ということだとか。

「玉露の旨みは世界中で本当に唯一のもの。その骨格をしっかり残しながら、玉露が持っていない酸味やフローラル、スパイシーさなどをハーブで補っていく設計です。甘旨・渋み・酸味・フローラル・ハーバル・スパイシー・香ばしさという7つの味の方向性を定義して、それぞれのブレンドに落とし込んでいきました」。

大切にしたのは、素材一つひとつの存在が伝わること。

「飲んだときに『あ、いちじくが入っている』、『レモンが入っている』とわかって、その奥に玉露がいる——そういう体験を目指しました。このお茶をきっかけに、玉露そのものへの興味につながっていったら嬉しい、という想いもあります」と櫻井さんは話します。

はじめは90℃のお湯で淹れることに抵抗があったと語る山本社長でしたが

「玉露は本来、低温で時間をかけて丁寧に淹れるもの。ところがハーブを合わせることで、90℃のお湯を入れた瞬間、香りがふわっと立ち上がるんです。ぜひその驚きを体験していただきたいです」と話します。

難しい作法も道具も必要なく、ティーバッグにお湯を注ぐだけで、忙しい日常の中にも自分をいたわる時間がつくれる。それがこのお茶の大きな魅力のひとつです。

日常に「気分で選ぶ」というセルフケアを

 

「お茶を選ぶとき、産地や製法で選ぶのも素晴らしいことですが、もっと直感的に、その日そのときの気分で選ぶ楽しさがあってもいいと思うんです」と、山本社長。

 

発表会では、山本社長が働く女性として、また母親として、自分自身の体験も率直に語りました。

「私は日頃、社長業・母親・自分自身という3つの顔を持つ中で、自分と向き合う時間は、どうしても一番後回しになってしまいがちです。でも、私にはお茶という武器があって、短時間で気持ちをリセットできる時間をつくることができる。玉露はそのために本当に頼りになる存在なんです。ティーバッグタイプの気軽さも魅力。どんな時でも、自分をいたわる一杯が手の届くところにある。それが大切だと思っています」

YMYが届けようとしているのは、気分で選び、香りを楽しみ、誰かと分かち合う、そんなお茶との関わり方。気分に寄り添って選べるお茶は、日々の小さなお守りのように、現代を生きる私たちの心身をそっと支えてくれる存在になりそうです。

また、「気分で選ぶ」というコンセプトは、旗艦店「YMY GYOKURO TEAROOM」のフードにも貫かれています。山本山の海苔を使った小さなおにぎりは6種類。ひと口ふた口のサイズ感が絶妙です。可愛いスイーツも6種類を用意。お茶との相性を意識した素材感のあるラインナップです。

「1個ずつ気分で選んでいく行為が、自分を整えていく。プレートが完成することで、自分も完成していく——そんなプロセスを楽しんでほしい」と山本社長は語ります。

小さなおにぎりは、マグロ・たくあん・のりや、明太子・モッツァレラチーズ・バジルソースなど、定番から遊び心のある組み合わせまで。スイーツは、煎茶パートドフリュイ、YMYもなか、ほうじ茶ゼリーオレンジソースなど、玉露とのペアリングが楽しみなものばかり。

自分の気分と向き合えるティールーム

「YMY GYOKURO TEAROOM」があるのは、玉川髙島屋S.C.南館1F。東急田園都市線・大井町線の二子玉川駅からすぐ、朝の通勤・通学の人々が行き交うこの立地に店を構えたのは、日常の中に自然と溶け込める場所でありたいという考えから。PCを広げて長時間過ごすカフェでもなく、格式ある茶房でもなく、ふらりと立ち寄って自分の気分と向き合える。そんな新しい“居場所”です。

全面ガラス張りのファサードは開放感があり、通りから店内の様子が見えます。設計事務所imaによるデザインで、白木の椅子や自然光とあいまって、落ち着きとやわらかさを感じさせる空間になっています。

中に入ると目に飛び込んでくるのが、7mの大理石のカウンター。来店したお客さまがまず向かう試飲スペースで、自分の舌で今日の気分に合うものを確かめていく場所です。ここでの体験がYMYとの最初の接点になります。「気分で選ぶ」という行為そのものがウェルネスの入り口になるという考え方が、このカウンターの設計に込められています。

 

お茶はティーバッグタイプ。ティーポッドやマグカップなどに90℃のお湯を入れ、2分間抽出するだけでおいしく飲むことができる気軽さも魅力です。

 

玉露の可能性、自分の可能性がひらいていく

玉露という言葉は知っていても、実際に手に取ったことはなかった方も少なくないのではないでしょうか。

ハーブとの組み合わせで香りの入り口を広げ、90℃のティーバッグで気軽に楽しめるYMYの玉露ハーブティーは、知っているようで知らなかった玉露の世界を、すっと目の前に広げてくれます。玉露にこんな表情があったのかという驚きと、まだ知らない自分の好みや感覚に気づいていくような感覚。玉露の可能性がひらく瞬間、自分の可能性もまたひらいていくような気持ちになりました。

新生活や気候の変化で心身が揺れやすい春。健康への意識が高まるこの季節に、毎日のセルフケアに「玉露ハーブティー」という選択肢がひとつ加わりそうです。

「YMY GYOKURO TEAROOM」は4月8日(水曜)グランドオープン。皆さまも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

 

YMY GYOKURO TEAROOM

住所: 東京都世田谷区玉川3-17-1 二子玉川高島屋S.C. 南館1階
営業時間: 9:00〜20:00(L.O.19:30)

2026年4月8日(水曜) 9:00グランドオープン

詳しくはこちら https://ymy-tea.jp/shop/

秦レンナ

WRITER / EDITOR / COPYWRITER

女性の様々な生き方に関心を持ち、日常の中のセルフケアや美容、ウェルネスをテーマに取材·執筆を続ける。また、ファッションやコスメブランドのコピーライティングなども手がける。「小さな声に、声なき声に、耳をすます」のがモットー。

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