Blog

#COLUMN

超パーソナライズ時代。対話型AIのインターフェイスデザインを考える。

1,114View
2023.10.5

対話型AIにより、パーソナライズはさらに加速すると言われています。
反面、消費者の中にはパーソナライズに抵抗感を持っている人も根強く残ります。今回は、そのギャップを埋めるひとつの鍵になる、対話型AIのインターフェイスデザイン「フレンドインターフェース」について考えます。

 

話したくなる対話型AI、それが超パーソナライズ化への入り口。

対話型AIを頭がよくて、お話上手な人みたいに感じた人も多いのではないでしょうか。検索ではなく質問。そして気がつくと相談したくなります。最初は検索と何が違うのかを試す程度だったのものが、その聡明で節度のある返しに、心地よさを感じます。それが、対話型AIの登場による超パーソナライズ化への入り口だと考えています。

根強く残るパーソナライズに対する不安。

テクノロジー会社や、事業会社は対話型AIを次世代のビジネスモデルに取り入れるために競い合っていますが、消費者の中にはまだまだパーソナライズに対する不信感が根強く残ります。セキュリティやプライバシーに代表されるデジタルサービスに対する不信感、インプットする情報が偏ってしまう、嗜好に沿わない鬱陶しい広告表示など、パーソナライズへの感じ方は様々です。実際に、行動履歴、位置情報などは、犯罪行為に使用されることも少なくありません。事業会社はこれまで以上に、セキュリティやプライバシーに関する取り扱いを慎重に行う必要があります。そしてなにより、本当に消費者が望んでいるパーソナライズされた情報の提供が必要になります。

「フレンドインターフェイス」デザインとは

さて本題です。課題はありますが、情報で溢れかえっている現代において、パーソナライズが消費者にとって有益であることも事実です。そこで、筆者が重要だと考えているのが「フレンドインターフェイス」です。「フレンドインターフェイス」とは、米Snap社が開発する若い世代に人気のSNSアプリ「Snapchat(スナップチャット)」のインターフェースとして知られています。使いやすく直感的なデザインで、友人とのコミュニケーションをとることに特化してデザインされています。アプリ内のBitmoji 機能で自分のアバターを作れることも特徴のひとつです。そして、SnapchatでもChatGPTがインストールされたAIサービス「My AI」が提供されています。「MyAI」もBitmojiを使いアバターをカスタマイズできるため、まるで本当の友人と会話しているような感覚になります。「MyAI」のネーミングも、ユーザーとの距離感をぐっと縮めてくれる秀逸さを感じます。「フレンドインターフェイス」によってAIとの対話が増え、心地のいいパーソナライズが可能になると考えます。

画像
カスタマイズしたアバター「MyAI」は、リアルな友人と同じように表示されます。
まるで本当の友人と会話を楽しむようなインターフェースになっています。
画像
Bitmojiのアバターで、リアルとバーチャルの世界が繋がっていく。

人とデジタルの心地いい関係

「フレンドインターフェイス」によってAIとの対話が増えれば、消費者にとって最適な情報がパーソナライズされます。ではなぜ、フレンドインターフェイスによって、 AIとの対話が増えるのか。
例えば、気の合う友人、親身に相談に乗ってくれる同僚、馴染みの店の店員。それらに共通するのは心地いい関係性だと思います。良くも悪くも人と人との間には関係性が生まれます。心地いい関係性ではコミュニケーションは深くなります。また人との関係性はモノとの間でも生まれます。愛車、アクセサリー、家、小説のように、そこに愛着があれば関係性が生まれます。話をパーソナライズに戻すと、対話型AI ×「フレンドインターフェイス」は、人とデジタルの間に、心地いい関係性を生む可能性があります。

画像

AIが地元の友人のような存在になる日が来るかもしれない

対話型AIの可能性はみんな感じていると思います。けれど、その素晴らしいテクノロジーを活かすインターフェイスや体験価値のデザインは、まだまだこれからです。対話型AIがデザインされた時に、消費者にとって心地いいパーソナライズが実現するのではないでしょうか。
自然言語を生成する対話型AIと、フレンドインターフェースデザンで、人とデジタルの関係性が変われば、 AIが何でも知っている友人のようにパーソナライズしてくれる日がくるかもしれません。

植村 徹

PRODUCER / PLANNER

クリエイティブエージェンシーでCI/VI、ブランディング、TVCM、Web施策などを経験。デザインシンキングや編集思考を用いたワークショップやファシリテーションを得意とし、百貨店の売り場開発、ライフスタイル商材のブランドコンセプト開発などを行っている。

HPに掲載していない作品事例はこちら

Design Case Study 2023

Download