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フェムテックの今とこれからについて考えた「Femtech Fes!」リポート

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2024.2.25

月経、妊娠、更年期など、女性のライフステージおけるあらゆる健康課題を、テクノロジーを用いたプロダクトやサービスでアプローチするフェムテック。消費者・企業・医療関係者・行政など、あらゆる関係者が一堂に会し、フェムテック商品の展示、販売、体験ができる「Femtech Fes!(フェムテック・フェス)」が、202429日~11日の3日間、東京・六本木アカデミーヒルズにて、開催されました。

このリポートでは、「Femtech Fes!」の模様をお伝えするとともに、フェムテックの現状を見つめ、考えたことをお伝えします。

Femtech Fes!」を主催するのは、アジア・日本のフェムテック市場を牽引する企業フェルマータ。「フェムテック」という言葉がまだ普及していなかった2019年、「世界中のフェムテック製品に実際に触れられる場を日本につくりたい」という想いでスタートしました。

4回目の開催となる今年は、日本を含む世界23カ国と5地域から200以上のプロダクトやサービスが、そして海外からは24企業44名のフェムテック起業家たちが集結。世界でも類を見ないグローバルイベントとなりました。会場では、3日間を通じて、さまざまな視点から女性の健康課題やフェムテックについて語り合うトークイベントも。3日間の来場者数は過去最多の5,000人以上になりました。

そもそも、フェムテックとは?

フェムテックとは、女性(Female)と技術(Technology)を組み合わせた造語です。一般的には月経、妊娠、更年期など女性特有あるいは症状等が出やすい健康課題に対するソリューションとして、テクノロジーを用いたプロダクトやサービスを指します。ただ、AIやアプリなどのコンピューター技術を使ったものに限らず、「女性のための」といった意味合いで使われることも多いようです。

フェムテックの今とこれからがわかる2つのエリア

生理や更年期など、これまでタブー視され続けてきたさまざまな女性の健康課題。近年、少しずつ社会の理解が深まり、それらにアプローチするための選択肢も増えてきています。しかし、それはまだ氷山の一角。まだまだ満たされていないニーズがあると、フェルマータは投げかけます。

そこで、フェムテック市場の今を「氷山」に例え、Femtech Fes!」の会場を、フェムテックの今とこれからがわかる2部構成に。Area1:世界を切り拓く氷山の一角」では、国内約60社のプロダクトやサービスが集結し、開発担当から、製品に込められた想いを聞きながら商品を直接購入できるとあって、会場はものすごい熱気!

個人的に気になったブースをいくつかご紹介します。

Hogara

Dynamite Brothers Syndicate が運営する、サステナブル・エシカルをテーマにしたSNSメディアasumagazineでも紹介したHogara(ホガラ)では、「おまもりセット」が大人気!吸水ショーツとともに、親子で生理について話すきっかけにもなるブックレットがセットになっています。娘のギフトに選ぶ人も多いそう。

 詳しくはこちらもcheck!→ ( asumagazine Instagram | Hogara×CITYSHEDの吸水ショーツ)

Bé-A

カラフルなブースが目をひいていたのは、「Girls be ambitious. 望めば変わる。人生も、世界も。」をコンセプトに、女性の心身の健康に寄り添う超吸収型サニタリーショーツブランド Bé-A(ベア)。来場者に「フェムテックに関するアンケート」を実施。そこからインスピレーションを得て、アーティストAYAKA FUKANOさんがライブアートパフォーマンスを披露。フェムテックとアートを結びつけた面白いアプローチです。

 

わたしプロローグ(アサヒグループ食品)

アサヒグループ独自の乳酸菌であるCP2305ガセリ菌により、正常な月経周期を有する健康な女性の月経前の一時的な晴れない気分・精神的疲労感・眠気を緩和する機能がある日本初(※)のサプリメントを紹介。乳酸菌飲料カルピスの会社ならではのアプローチです。
月経に関する機能性を持つ機能性表示食品として

 

Marche KANON

フェムテックサニタリーアイテムのヘビーユーザーだった姉妹が設立した神戸発のブランド。日本製のマーメイド型月経カップや、日本製吸水ショーツを紹介していました。月経カップは気になるけれど、自分に合うか心配という方のために、サブスクサービスも行っているそうです。

マーメイド型の月経カップは、輪っかの部分に指を引っ掛けることができるので、取り出しがスムーズ。初心者にもおすすめだそう

 

YOJOY(ワコール)

「私がととのう。私がよろこぶ。」をテーマに、女性のゆらぎをととのえ、セルフルフケアを応援するブランドとして202310月に誕生したワコールのブランドYOJOY(ヨジョイ)。デリケートゾーンケアアイテムの使い方を丁寧に教えてくださいました。

詳しくはこちらもcheck!→ ( asumagazine Instagram | YOJOYインタビュー )

 

Luna Mine アロマスティック(エステー)

Dynamite Brothers Syndicateがパッケージデザインを手がけた、エステーのLuna Mine(ルナマイン) アロマスティックのブースを発見!

ゆらぐことが多いけれど頑張る女性たちを、香りの力で応援したいという思いで開発したこちらのアイテム、いつでも手軽に使えるスティックタイプの練り香水で、肌(手首や首筋、耳の裏、胸元など)に直接塗って使用します。ポーチにしのばせておくと、いざという時のお守りになりそうです。

詳しくはこちらもcheck! → ( Dynamite Brothers Syndicate Project | Luna Mine )

 

わかりやすく見応えたっぷりの展示

Area2:深い海を覗いてみたら」では、フェムテックの市場の始まりから現在の日本・海外市場を取り巻く課題について、わかりやすく紐解く展示を実施。フェムテックの歴史を学ぶとともに、まだ日本で体験できないフェムテックプロダクトの紹介もあり、これから必要なことを考えるきっかけをもらいました。

 

世界・日本のフェムテック市場のトレンドを、キーワードに沿ってご紹介するキュレーションエリア

 

「生理の貧困」へのアプローチの1つとなる、トイレットペーパ状の生理用品Egal Pads」の展示

 

更年期・老年期にまつわる固定観念を見つめ直す展示

 

女性たちのリアルな声に触れて

終着点に設けられたワークショップスペースでは、来場者が展示で感じたことを、言葉や絵、工作などで表現できる企画も。「特定の職業でニーズがありそうなフェムテックを考えてみよう」「次世代へ繋げたい願いを書いてみよう」など、9つのテーマに対して、リアルな心からの声を目の当たりにして、胸が締め付けられると同時に、勇気ももらいました。

 

さいごに

今、フェムケア&フェムテック市場は、急激な速度で成長しています。アメリカのコンサル会社フロスト&サリバンの調査では、フェムテックの市場規模が2025年グローバルで5兆円を超える予測となっています。さらに、矢野経済研究所の調査(2021年実施)では、日本国内のフェムテック市場だけでも2025年には2兆円規模になると予測されています。

単にテクノロジーが進化したということだけでなく、女性の抱える問題が、少しずつオープンに語られるようになったことで、新しいアイデアやソリューションの創出も加速しているように感じます。女性は自分達の足で、着実に前に進んできたのです。こうした一歩一歩が、一人ひとりの声が、社会を変える力になるのだと実感している今、まだ満たされていない多くのニーズにも、やがて光が当てられ、解決する日が必ず来ると信じています。

秦レンナ

COPYWRITER

ライターやエディターとして活動。女性の様々な生き方に関心を持ち、日常の中のセルフケアや美容、ウェルネスをテーマに取材・執筆。またファッションやコスメブランドのコピーなども手がけている。

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