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僕と革ジャン vol.1

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2024.6.7

皆さんには好きなものはあるでしょうか?”これが好きで何時間でも語れる”や”〇〇に夢中になっている”などという気持ちはあるでしょうか?今回は僕の好きな“革ジャン”について少しお話しさせていただきます。

 

革ジャンって?

革ジャンは”革製のジャンパー(上着)”と呼ばれる衣類の1つです。皆さんが街中で見かける革ジャンは大体が、大きめな襟に前面にジッパーが付いているライダースジャケットなのではないでしょうか?そもそもライダースジャケットはそもそもバイクに乗る人(バイカー)が着ていたものでしたが、段々とファッションアイテムとしても浸透し、現在に至ると言った感じになります。(服好きの方はcdgの川久保玲さんなどが印象としてあるかもしれませんね)

多くの革ジャンがこのように何かしらの用途で着られていたものが現在にもそのまま形が残り、ファッションとしても親しまれているということになります。

魅力

下の画像の革ジャンはschottというブランドの613USTというモデルで、僕が好きな革ジャンの一つでもあります。

 

今回はこちらを例に革ジャンの魅力を語っていきます。この形の革ジャンは”アメジャン”と呼ばれているのですが、アメリカンスタイルの革ジャンになります。身幅が広く、ゆったりとしたシルエットで、丈を短くして着るスタイルになります。613ustの魅力は、アメジャンのガッチリしたイメージを持ちつつ、現代風かつシティスタイルにディティールを変えているところかなと思っています。schottといえば、というよりダブルライダースといえばschottのワンスターと言われることが多く、50年代に初めてschottから出されてからファッションアイコンとしてバイカーやアーティスト、有名人など多くの人に親しまれ、ファッションアイコンとしても有名です。ワンスター自体は他のセレクトショップやブランド、アーティストなどとコラボしたりなど多くの展開がされているくらい定番でありながら王道のモデルでもあり、613USTはそのワンスターの着丈を2.5cmほど長くしたモデルになります。丈が長くなったことによって見るからにバイカースタイルのファッションでなくとも、街着としても着られるシティスタイルになったことも魅力の一つかなと思っています。

革自体も黒のクロム鞣しのものなのですが、正直、革を使っていくうちに味が出てくる、いわゆる”経年変化”というのはあまりありません。確かに着ていくうちに柔らかくはなりますが、変化が出るまではかなりの時間がかかります。昨今、栃木レザーなどのタンニン鞣しが使われ、経年変化を楽しむという革ジャンも増えつつありますが、あえてのクロム鞣しの革を使った革ジャンを着ることで今後も長い付き合いができると思うと、少しワクワクもしてきます。こういう時の気持ちとしては、「早く変化が起きてほしい」という早まる気持ちよりも「これから10年くらい使ったら逆にどうなるのかな」という期待を膨らませてくれる時間でもあるのかなと思っています。

古着屋さんなどでワンスターの60〜80年代それぞれの古着を試着したこともありますが、革質の差はあれど、ここまで柔らかく、味が出ると思うと、正直一生手放せないなと思ってしまいます。こういう時、店頭の経年変化サンプルを見るのも楽しいですが、古着屋などに置いてある各年代のワンスターを探しながら、持ち主の使い方や扱い方などを想像していくのも面白いです。革質も年代によって、質が悪かったり良かったりとネットを調べると意外にも載っていたり、詳しい店員さんが教えてくれることもあり、「多分こういう使い方をしたんでしょうね」なんて話してるだけで2時間くらい余裕で経ちそうです。(触っただけで大体の年代と革の種類を判別できる方もいるとか…)何十年も前からあるモデルなので派生モデルや年代による微差、作り込みの違いなどまたエポレット(肩についている肩章)も印象的で、ワンスターの代名詞でもある星形のスタッズがついてるのも最高です。

年代によって、ツメでついていたり、カシメでついていたりなどまちまちであり、実際ヴィンテージのワンスターからスタッズのみを取って現行モデルにつけたりする人もいたりします。(古着屋などに取られた後のワンスターがあったりも)他にもジッパーやバックルなど、あげるとキリがないくらい語り尽くせるのがワンスターの魅力であると同時に革ジャン自体の魅力でもあると個人的には思います。

1を知って10が見える

ここまで一つのモデルを例に、革ジャンについて僕が思っていることを少しだけお話ししましたが、つまり何が言いたいのかというと、革ジャンは歴史やパーツ、ディテールや扱われ方、十分魅力のあるアイテムであり、着る以外にも楽しめるアイテムだと思っていますし、魅力の一つなのではないかと思っています。何か趣味をお持ちの方は特によくあることだと思うのですが、ふとした時に自分が好き/気になっているものを見ると、ついつい目で追ってしまいませんか?僕も例に漏れず、街中で革ジャンを見かけると、どんなデザインなのか、どんな革を使っているのか、色はディテールはジッパーの数はどんなブランドが出している/出していそうか、などと考えています。こういう、1を知るとまた別の10が見えてくるところが今回、僕が革ジャンにハマっている理由だとお伝えしたかった点になります。

 

vol.1はここまでとなります。

vol.2では僕の革ジャンに対するスタンス・考えをお話ししていければと思います。

齋藤治郎

DESIGNER

大学で都市開発を学び、在学中の留学やインターンでデザインを習得。好きなものは革ジャンと甘いもの。将来の夢は革ジャンを作ること。

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Design Case Study 2023

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