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ブランドの履歴書、書きましたか? 【新規事業創出の1stステップ】

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2023.10.27

新しくブランドを立ち上げる。でも、何から手をつけたらいいかわからない。頭の中にイメージはあるけれど、人にうまく伝えられない。 そんなときには、新しいブランドの履歴書を書いてみましょう。 誰もが一度は書いた経験のある履歴書。 そのフォーマットを使うと、何やら小難しい印象のブランディングも、考えやすくなります。

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ブランドの履歴書はこう書く

| 氏名 →「ネーミング」
ネーミングはブランドのアイデンティティー。名前ひとつで印象は大きく変わります。仮でよいので「名前はこんな雰囲気」と想定しておくことは大切です。市場にある既存のブランドから、イメージに近い名前を選んでみましょう。

| 顔写真 →「ビジュアル」
ビジュアルはブランドの顔。先ほどの名前と同じように、どんなパッケージか、どんな色か、頭の中にあるイメージを見える化しておくことは大切です。これも既存のブランドから、最もイメージに近い見た目を選んでみましょう。深く考えず直感で選ぶのがポイントです。

| 住所 →「生産地、販路」
商品の場合、産地自体がウリになることもあります。また、ブランドの起点を把握しておくと、「東京発」「大阪から世界へ」のように、その後の展開を想像できます。
その後の展開とは、販路です。まだ決まっていなくても、書くことでそれが販売戦略につながります。

| 学歴、職歴 →「歴史、ビジョン」
いつからブランドを構想していたのか。将来どう成長するのか。ブランドの過去だけでなく、KPI・KGI含め、未来(ビジョン)も記入します。
こうしてブランドの成り立ちと行く末を確認しておくことで、今後のブランディングが、それらと同一線上にあると感じられるでしょう。
なお、ビジョンは「将来、○○(人や社会)が△△(理想の姿)になる」という構文に当てはめると考えやすくなります。

| 免許、資格 →「エビデンス」
前の項目で書いたビジョンが、ただの絵空事かどうかは、エビデンスの有無が大きく関わります。たとえば「世界初」「オーガニック」といった強い事実に確かな裏付けがあれば、ビジョンに限らず、この後のアピールポイントの説得力も高まります。

| 志望動機、自己PR →「パーパス、アピールポイント」
この履歴書の中で最も重要な項目です。
パーパスとは、目的、存在意義。先に書いたビジョンはブランドのゴールであり、現在とは違う形に発展する可能性もあります。一方パーパスはスタートであり、ブランドを立ち上げる根源的な動機です。「今、○○(人や社会)を△△(理想の姿)するために」という構文に当てはめると考えやすくなります。

アピールポイントは3つほど挙げて、その優先順位をつけましょう。競合との差別化やターゲットインサイトを考慮する必要はありますが、それらは思い切って後回しに。ここで詰まってしまい足踏みするよりも、まずは言語化するほうが、スピード感の求められる現代では建設的です。

ほかにも、通勤時間の欄に「スケジュール」を、本人希望欄に「予算」を書くことで、プロジェクトのスケール感が明確になります。

書くことで見えてくるものがある

本来の履歴書は、その人の履歴(過去)を記した書類ですが、今回紹介した履歴書に記すのはブランドの将来(未来)です。
空欄を埋めていくうちに、文字通り白紙だったブランドの全体像や人格(ブランドパーソナリティ)、ブランドが今後進むべき道すじ(ミッション)が見えてくるはずです。

ちなみに「北の国から」で知られる脚本家の倉本聰氏は、シナリオを書く前に必ず登場人物の履歴書を作るそうです。一般的なプロフィールのほかに、その人物に影響を与えた出来事(恋愛歴や過去の精神的ダメージなど)まで書くことで、人物像が見えてくるといいます。

まずは自分一人で書いてみる

大事なのは、自分一人で、あるいは各自で書くこと。プロジェクトメンバーとのすり合わせはもちろん大事ですが、まずはブランドを立ち上げようと決意した初期衝動、新ブランドに対する思いのたけをさらけ出してみましょう。間違っていても構いません。というか、この時点では正解なんてないのですから。

もし埋められない項目があったとしたら、そこはブランディングの盲点です。空欄のままプロジェクトを進めれば、メンバー間の共通認識が形成されず、後になって問題が生じてしまいます。とにかく埋める、それからメンバーで確認する、必要に応じて手直しする。このプロセスでブランドの土台ができます。

以上がブランドの履歴書の書き方です。今日からでも手軽にできる点が、この手法のいいところです。試してみてはいかがでしょうか。

This is New Perspective
履歴書のフォーマットを使うと、新しく立ち上げるブランドに対する理解の解像度が上がる。

石塚 勢二

COPYWRITER

広告制作会社で多くの企業の広告、プロモーションに携わった後、入社。コピーライティングに限らず大局的な視点に立ち、ブランドのコンセプト開発からコミュニケーション戦略の立案、動画・音声コンテンツの企画・シナリオ設計まで行う。

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