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キャラクターブランディング

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2023.10.26

今年はディズニーランド40周年。私が高校生の時に初めて行った記憶が蘇る。キャプテンEOのリアリティーある3D映像で、鳥のようなものが飛んでこちらへ向かってくるのを見て隣のお婆さんが手を出してのせようとしていたり、人気なのは混んでいたので比較的空いているチキルームやトムソーヤだったかの設定のエリアにある、丘みたいな場所でほぼ昼寝をしていたりしていました。混雑が苦手なのもありますが、それはそれで私なりに夢の国を体感出来ました。

キャラクターは社会を魅了し、大きなビジネスになる

あれから40年経ちましたが、駅やホテル、ディズニーシーまでできて、これからも成長の可能性に満ち溢れています。
また、最近話題のポケモントレーディングカードの転売や投機が目的になり、肝心の子供が手に入れられないという問題。凄い高値のものだと億すると聞きました。 カードが億になったり、ビジネスで40年経ってもなお成長し続ける価値からもわかる様に、うまくいけばキャラクターは社会を魅了し、大きなビジネスになることがわかります。また、地方もそれぞれにゆるキャラをつくっていたりしますが、うまくいくものといってないものもあります。もちろんディズニーやポケモンのように経済効果の側面だけでなく、警察のピーポくんのように親しみやすさや、印象付けられるなどの価値においても効果的です。

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 では、最大限にキャラクターの価値をうまくいかせるようにするには、どうすれば良いでしょうか。ポケモンやディズニーには、物語があるという共通点があります。例えば、chatGPTを活用すれば物語は作ってくれます。ではそれだけでうまくいくのか? chatGPTも道具の一つなので使い方次第では効果的だと思います。ですが、そういう技術的フェーズ以前にもっと大事なことがあります。 ウォルトディズニーは、一匹のネズミのキャラクターのミッキーマウスを誰に頼まれるでもなく創造しました。これを遡って、キャラクタービジネスを成功させ遊園地を作りたいから、その様にうまくいくキャラクターを制作して欲しいと誰かに依頼されたとしたら、それはうまくいったでしょうか?また、それを受けて一匹のネズミをキャラクターにするのはどうだろうと提案した場合、それは多くの同意を得られたでしょうか? 本国ではディズニーワールドと言われてホテル、乗り物、遊園地などが広大な敷地にあり、それはアミューズメントパークの枠を超え一つの国のようになっています。だから夢の国とも言われています。そこまでの創造物を成しえるには、個人的にその人自身が主体性を持っていなければ、勝手に拡大し続ける想像の世界は実現が難しいです。何故ならそれが依頼された場合、想像の領域は他者の想像の範囲を受け取ろうとした範囲に留まり、拡張する力を持てないからです。他者の価値の介入はイマジネーションの領域を限定出来る可能性はあっても、拡張することには障害になってしまいます。

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「普通に、一般的に」は想像の弊害になる

子供の頃に、人形に勝手に名前をつけてセリフを言わせて遊ばせた経験はありませんか?世界観を作るためには、ある個人の勝手な想像をどんどん展開させていくその様な状態が必要なんです。 普通に、一般的に考えて、ネズミが服を着て話すことを想像するのは難しいし、そもそもその様な発想はしません。が、実はこの普通に、一般的に、というところが想像の弊害になっているのです。

社会が熱狂してくれる価値とは

つい最近、デザイン経営に関して、あるビジネスパーソンとお話ししました。その方は話を聞いていると、理解出来るところは幾つかあるけれども、ビジネス領域においてのデザインの重要性を、明確に具体的に感じられないと言われていました。それは間違った意見ではなく普通、一般的な考えではそうだからです。ですが、デザイン経営もキャラクターを作る上でも、それを取っ払らわなければ出来ません。 日本は過去の経済成長下では普通、一般的に考えることでもビジネスは成り立つポテンシャルがありました。ですが、ほぼ成長し切ってしまった現在では、新しいアイデアが求められているのではないでしょうか。であれば普通、一般的にはを一旦置いて、砂場でお城を作り、人形で遊ぶように、個人の本質的な想いを大事にして想像力を発揮させましょう。そうすることによって、デザイン経営で新しいアイデアやキャラクターを作ることが出来るはずです。それこそがうまくいく秘訣だと思います。しかも、それをかなり本気で大人が緻密に作り上げた世界こそが社会が熱狂してくれる価値になりえるのです。

例えば、シンデレラ城の周りの木はよく見ると低いものが植えてあります。視覚効果を狙って、シンデレラ城のスケールをより大きく感じさせるためです。機会があれば、ディズニーランドで見つけてください。その様に本気で大人が緻密に作り上げたものを、またお子さんを連れて行ってください。彼、彼女らが何を発見し興奮しているのかと、そのモノづくりのありとあらゆるストーリーを普通に、一般的に、という概念を一旦置いて想像してみてください。必ず大事なことを発見出来ます。

野口 孝仁

PRESIDENT & CEO / CREATIVE DIRECTOR

1999年、株式会社ダイナマイト・ブラザーズ・シンジケート設立。「ELLE JAPON」「装苑」「GQ JAPAN」「Harper’s BAZAAR日本版」「東京カレンダー」「FRaU」など人気雑誌のアートディレクション、デザインを手がける。現在はエディトリアルデザインで培った思考を活かし、老舗和菓子店やホテル、企業のブランディング、コンサルティングなど積極的に事業展開している。 著書「THINK EDIT 編集思考」(日経BP) 講師宣伝会議「アートディレクション養成講座」「編集物ディレクション講座」「デザインシンキング実践講座」など多数

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