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変われるデザイン
伝統企業の新しい取り組み そのとき効くデザインとは?

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2025.11.6

長い歴史を持つ企業や老舗ブランドは、時代の変化とともに「新しい価値をどう生み出していくか」という課題に直面します。特に、消費者の価値観が多様化し、Webでの比較・選択が当たり前となった現代において、“伝統を守りながら変化できる企業”が市場で選ばれやすくなっています。

そこで鍵となるのが、「変われるデザイン」です。

「デザイン=見た目を整えること」と捉えられがちですが、伝統企業においてのデザインは、ブランドの背景にある物語や価値観を“現在の言葉”で再翻訳し、社会との接点をつくるプロセスそのものです。

本記事では、伝統企業が変化に向き合う際に効くデザイン戦略と、実際の取り組み方について解説します。

 

伝統企業が抱える「変わりたいけど変われない」壁

伝統企業の多くは、以下のような課題を抱えています。

・ブランドの強みが言語化されていない

・継承してきた価値が伝わりにくい(外に出ていない)

・若い世代・新規顧客にリーチしづらい

・変えることに対する社内不安が大きい

つまり、「良いものは持っているのに、伝える方法がアップデートされていない」状況です。
この状態こそ、デザインが効果を発揮するタイミングです。

「変われるデザイン」とは何か?

① 価値の再定義

まず必要なのは、「変えること」ではなく「気づき直すこと」。
歴史や文化、技術、職人の姿勢など、ブランドの核となる価値を言語化します。


「○○年続く技術」ではなく → 何を叶える技術なのか?
「伝統素材を使用」ではなく → なぜその素材を使い続けるのか?
この言語化が、ブランドアイデンティティの基盤になります。

② 伝え方の再設計

ターゲット層の生活者視点に合わせ、言葉、ビジュアル、体験導線を再構築します。

・ロゴやパッケージのアップデート
・ブランドサイトのUI/UX改善
・SNSでのストーリーテリング
・店舗・展示・接客のトーン統一
“世界観が一貫して伝わること”が重要です。

 

③ 企業文化を動かす並走型デザイン

デザインは「外から与えるもの」ではなく、社内とともに変化をつくるプロセスです。

・社内向けのブランドブック
・ミッション / バリューの共有会
・若手メンバーの巻き込み
・経営層との対話
デザインは「会社の行動を変えるための言語」として機能します。

実際に成果が生まれやすい取り組みの順番

実際に成果が生まれやすい取り組みの順番

1. ヒアリング・調査
歴史・哲学・お客様・強みを棚卸し 「変えないもの」と「変えるもの」を明確にする
2. ブランドコアの言語化
ブランドの価値基準・人格・約束を定義 内部と外部に一貫した軸をつくる
3. ビジュアル設計
ロゴ、カラー、トーン、写真の方向性を統一 第一印象に「らしさ」を宿す
4. 体験導線の設計
Web、店舗、接客、広告…全てを横断して再整理 ブランド体験のズレをなくす
5. 文化への浸透
社内共有・教育・運用ガイド 「デザインが続く組織」をつくる

「変われるデザイン」がもたらす効果

・若い世代からの共感が生まれる
・新たな市場・コラボレーションの機会が増える
・社内でブランドに対する誇りが強まり、行動が変わる
・長期的な企業価値が高まる(ミッションドリブンな成長)

伝統を守るとは、同じ形を守ることではなく、価値の本質を次の時代へ繋ぐこと。
その橋渡しを担うのが、デザインの役割です。

弊社のデザイン事例

case 01 鶴屋吉信

創業1803年の老舗和菓子店・鶴屋吉信。
長い歴史の中で育まれてきた伝統の技や味わいがある一方で、「和菓子は格式が高くて日常では手に取りづらい」
という若年層のイメージに課題を感じていました。

そこで、若い世代にもっと気軽に和菓子を楽しんでもらうため、若者向けの新ブランド「鶴屋吉信 IRODORI」 を立ち上げました。京都の伝統と確かな職人技をベースにしながら、パッケージや空間、コミュニケーションにおいて現代の感性に寄り添った モダンで軽やかなデザインを追求。「伝統を受け継ぎながら、今に馴染む和菓子」という新しい体験価値を提案しています。

担当領域:ロゴマーク , 新商品パッケージ , 新店舗インテリア , ショッパー、包装紙 , ユニフォーム , グッズ , ブランドサイト


 

case 02 松坂屋

創業1611年、長い歴史を持つ 松坂屋名古屋店。
地元の老舗デパートとして親しまれる一方で、「伝統的」「格式が高い」という従来のイメージをより現代的で開かれたものへとアップデートしていくことが課題でした。

本館が現在の地に構えて100年を迎える2025年に行われた、大規模リニューアルにおいて、施設全体の変化を象徴するキービジュアルをデザイン。「老舗」のイメージを刷新し、これからのあり方を提示する象徴的なビジュアルを開発。ブランドの新しい表情を明快に伝えるプロモーションへとつなげました。

担当領域:キービジュアル , プロモーションムービー , 交通広告 , 屋外広告 , オリジナルフレグランス , 特設サイト

 

case 03 山本山

創業1690年、日本最古の煎茶商である 山本山。
長い歴史を持つ一方で、若い世代にとって「煎茶や玉露は敷居が高い」というイメージをどのように更新していくかが課題となっていました。

そこで、より日常に寄り添うかたちでお茶を楽しんでもらうため、POP UP SHOP「TEA STAND TAMAMOTOYAMA」 を企画・立ち上げ。キッチンカーを中心としたモバイル型のスタンドをデザインし、気軽に手に取れる価格やスタイルで、お茶の新しい楽しみ方 を提案しました。

担当領域:車体 , タペストリー , 暖簾、提灯 , ユニフォーム , メニュー , おみくじ , 交通広告

 

まとめ:伝統は「受け継ぎながら、アップデートする」

変わるのではなく、“磨き直す”
失うのではなく、“言い換える”

伝統企業におけるデザインとは、過去と未来を結び直す“対話のツール”です。
もしあなたの企業が、「変わりたいけれど、どこから始めればいいかわからない」と感じているのであれば、それはまさにデザインの出番です。

 

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